戸建住宅では、階段での転倒リスクが特に高く、バランスを崩したときにとっさに体を支えるものがないと重いケガにつながります。脚力や反射神経が衰えた高齢者にとって階段は屋内で最も危険な場所の一つです。
手すりがあることで、手の力を使った昇降が可能になり、脚力が衰えていてもサポート効果があります。また、階段使用時の安心感が高まり、上下階の移動が心理的にも楽になります。
現在、建築基準法でも新築・改築時の階段手すり設置が義務づけられており、その重要性が法的にも認められています。
手すりの取り付け方とポイントを解説
戸建住宅では、階段での転倒リスクが特に高く、バランスを崩したときにとっさに体を支えるものがないと重いケガにつながります。脚力や反射神経が衰えた高齢者にとって階段は屋内で最も危険な場所の一つです。
手すりがあることで、手の力を使った昇降が可能になり、脚力が衰えていてもサポート効果があります。また、階段使用時の安心感が高まり、上下階の移動が心理的にも楽になります。
現在、建築基準法でも新築・改築時の階段手すり設置が義務づけられており、その重要性が法的にも認められています。
日本人の標準的な身長に合わせる場合は、踏み面の中央部から手すりの上部まで75~85cmが一般的です。ただし、使用者の身長や身体の状態に合わせて調整することが重要です。
使用者に合わせる場合は、手を体の横にまっすぐ下ろしたときの手首の高さを目安にします。普段使っている杖の高さを参考にするのも良い方法です。
手すりを支えるブラケットは、壁の強度の高い部分にしっかりと固定する必要があります。石膏ボードは強度が不十分なため、壁の裏側にある木材の「間柱」にネジを打って固定します。
間柱は在来工法では約455mm間隔、2×4工法では約450mm間隔で入っており、ブラケットは約900mm間隔で取り付けます。下地探し器や下地センサーを使って間柱の正確な位置を確認してください。
手すりの本体として使用。集成材を加工したものが一般的で、直径35mmが標準。手の小さい人向けに32mmタイプもあります。
丸棒手すりを壁に取り付ける金具。強度確保のため900mm以内の間隔で設置します。
丸棒手すりの終端に取り付ける金具。袖口の引っかかりを防ぐため、壁に向けた曲線形状になっています。
エンドブラケットを設置できない場合に使用。丸棒の端にかぶせて手を怪我から守ります。
手すりを接続するための金具。フレキシブルジョイントは角度や方向を変える部分で使用します。
用意するもの
材料:手すり用丸棒、壁付ブラケット、エンドブラケット、フレキシブルジョイント
道具:ドリルドライバー、ノコギリ、メジャー、下地探し器、マスキングテープまたはタコ糸
階段の最上段と最下段、中間で踏み面にメジャーを垂直に立てて、手すりを取り付ける高さに印をつけます。3点を結び、階段と並行に手すりの高さがわかる糸を張ります。
ブラケットに付属する図面を参考にブラケットから手すり上部までの高さを計算し、手すりのラインと平行にブラケットの取り付け高さがわかる印をつけます。
下地探し器を使って壁裏にある柱を探し、ブラケットを固定できる位置に印をつけておきます。
丸棒の両端を支えるブラケットを、1箇所だけネジを打って仮どめします。続いて長さを合わせた丸棒を載せてブラケットにネジで固定し、角度が決まったらブラケットに残りのネジを打って壁にしっかりと固定します。
中間のブラケットを手すりと壁に固定します。作業しにくい場合は、両面テープを使ってブラケットを仮どめしておくとよいでしょう。
丸棒をブラケットに仮置きして、カットしたい位置に印をつけ、印をつけた長さで丸棒をカットします。
手すりの終端にちょうど間柱がある場合は、手すりの端部を隠すエンドブラケットを使って固定します。設置できない場合は、端部にエンドキャップをかぶせましょう。
回り階段の角や踊り場で手すりの角度が変わるところは、角度が自在に変わるフレキシブルジョイントを使って丸棒を接続します。長さを調整してカットした丸棒と位置を合わせてブラケットを固定します。
階段手すりは長く使う住宅設備です。高齢者に限らず、子どもから大人まで家族みんなの転倒・転落防止に役立つため、安全性を損なわない確実な作業が求められます。事前に壁裏の構造を確認し、使用者が使いやすい高さを考えるなど十分な準備をし、強度を保つように取り付けてください。