ぬくもりを感じる優しい灯りに癒される
木製テーブルランプの作り方

お部屋の雰囲気作りに欠かせない照明。部屋全体を均一に照らすのもいいですが、テーブルランプや間接照明を上手に取り入れることで、光と影が織りなすより豊かな空間が演出できます。今回は、そんなお部屋の雰囲気をさらに引き立てる「木製テーブルランプ」の作り方をご紹介します。木のぬくもりと優しい灯りが心を癒し、暮らしを豊かにしてくれる、世界にひとつだけのオリジナルランプ。手作りの楽しさとともに、作り方のポイントや注意点を丁寧にご紹介します。
今回作るもの
製作するのはこちらの小箱を2つ組み合わせた、木製のテーブルランプです。木のぬくもりが感じられる、アンティークなロボットのおもちゃのようで見た目もとてもかわいらしい一品です。土台と照明部分がアームでつながっており、角度や高さを簡単に調整でき機能的ですし、灯り部分を下向きにすれば、木箱の隙間からこぼれる柔らかな光が、間接照明のようにお部屋をほんのり照らしてくれます。製作のポイントは、ネジ穴を丁寧にダボ埋めして木ネジによる接合部が見えないようすっきりと仕上げることです。

SECTION.1 直方体の筒を組み立てる
使用する主な木材はこちらです。まずはA.の12mm厚の桧材を4枚使い長方形の筒を組み立てていきます。

ネジを打つ位置に印をつけるため、別の板をガイドに使い板の厚み分を写し取り線を引きます。

板の片側の端に計4カ所の印をつけたら、それぞれ6mmのダボ穴を開けます。

残りの3枚も同じように印をつけてダボ穴を開けます。

画像のように板材を組み合わせて、接続部分に木工用接着材を塗ったら、ダボ穴の中から25mmの細ネジを打って筒型に組み立てていきます。

長方形の筒ができました。上部が照明部分、下部が土台になるので、ネジを打つ位置のバランスは土台部分を長くとりこのようにしました。

SECTION.2 筒の上下にフタを取り付け上下にカット
次に、できた筒の上下をB.をカットしたフタで塞ぎ立方体を作ります。開口部を測り、ぴったりなサイズ、ここでは88×88mmにカットしたものを2枚作りました。

板厚分を側面の写し取り、その中央に6mmのダボ穴を開けます。木工用接着材を塗ってからフタを取り付けダボ穴の中から25mmの細ネジ売ってフタを固定します。上下ともフタを取り付けます。

<ワンポイント>
フタになる板材が開口部にキレイにはまらない場合は、このようにフタの中央に細い木ネジを打って持ち手を作ると位置の調整が簡単にでき、固定用のネジが打ちやすくなります。


全てのダボ穴に6mmのダボを打ち、ダボ切りノコでカットしサンダーで研磨して穴をキレイに埋めます。

立方体が完成したら、ノコギリで上下にカットします。土台と照明部分のバランスはお好みですが、今回は照明部分を120mm、土台部分を150mmの高さになるようにカットしました。組み合わせた時に木目が合うようマスキングテープで同じ面に印をつけておきます。

SECTION.3 照明部分にLED電球を取り付ける
照明部分の箱にLED電球を取り付けます。お好みのLED電球とレセップ(電球ソケット)、スイッチ付き電源コードを用意します。

照明部の側面、下側に電動ドリルドライバーを使って、電源コードの通る8mmの穴を開けます。

コードを通し、レセップに配線を接続したら、陶器製のレセップが割れないよう手回しドライバーを使って箱の底部分にネジで固定します。固定できたらLEDを取り付け発光するか確認します。

SECTION.4 アームを作り土台と照明部分を繋ぐ
照明部分と土台部分を繋ぐアームは、あとで簡単にゆるめて調整できるようこのようなノブ付きのネジを使って取り付けました。ノブのデザインの種類は豊富なので、お好みのモノを見つけてみてください。

アームを取り付ける位置に印をつけます。上下の箱を組み合わせてから、幅に対する中央に線を引き、照明部は真ん中に、土台部分には上から30mmの位置に印をつけました。

印を付けた部分に電動ドリルドライバーで貫通穴を開けます。穴のサイズは使用するノブ付きネジのサイズに合わせましょう。

C.の桧材を使いアームを作ります。まずはネジを通すための穴を開けます。上から20mm、80mm、170mmの3カ所に印を付け6mmの穴を開けます。

80mmと170mmの位置に開けた穴は、ルーターを使って穴どうしを繋ぎます。これでアームが上下に動かせるようになり高さの調整ができます。アームは同じものをもう一つ用意します。

アームを土台部分に取り付けます。高さや角度調整でノブを緩めた際ナットが回ってしまうので、このようにナットはホットメルト接着剤で固定しておくといいでしょう。

照明部分にも同じようにアームに通したネジをしめ取り付けます。

SECTION.5 照明部分に塩ビフィルムを取り付ける
D.の角棒を100mmの長さにカットし、フィルムの枠の受けとなるパーツを4本作ります。

角棒の底部分に木工用接着剤を塗り、照明部の中の四隅にこのように固定します。

E.のシナベニヤから、87×87mmのフィルムの枠を切り出します。

電動ドリルドライバーとホールソーを使って、フィルム枠に好きな大きさの丸い穴を開けます。ここでは48mmのホールソーを使いました。

乳白色の塩ビフィルムを、枠サイズよりも少し小さめにハサミでカットします。そして、フィルム枠の裏側にホットメルト接着材で貼り付けます。

LEDの正面にフィルム枠を取り付け、四隅に細ネジを打って照明部分に固定します。

完成!
これで木のぬくもりが感じられる木製テーブルランプの完成です。面取りをして角を丸めてあげると、さらに柔らかな印象になるでしょう。ノブをゆるめることで照明の角度や高さが簡単に調整でき、使わないときには照明部分をすっきり格納することが可能です。土台部分の中にはスペースがあるので、文房具やちょっとした小物などを収納してもいいでしょう。


使用した主な木材