目次
1章:ポンプの種類は大きく分けて3種類
2章:非溶接ポンプとその用途
3章:溶接式ポンプとその用途
4章:特殊型ポンプ
まとめ
ポンプとは、圧力を加えることで水や油などを動かすことのできる道具のことです。非溶接ポンプ、溶接式ポンプ、特殊型ポンプなど種類が多いことで知られていますが、それぞれの違いを詳しく説明できる人は少ないのではないでしょうか? ここでは、それぞれの構造の違いや水を移動する仕組み・原理などをご紹介します。
1章:ポンプの種類は大きく分けて3種類
大まかなポンプの種類をご紹介します
ポンプは、大きく3つの種類に分類することができます。その特長をまとめると、以下のようになります。
- ・非溶接式ポンプ
- ケーシング内で羽根車を回転させるタイプのポンプです。別名、ターボ型ポンプとも呼ばれています。
- ・溶接式ポンプ
- 液体を機械の往復運動、あるいは回転運動によって動かすタイプです。
- ・特殊型ポンプ
- 水や蒸気を利用したポンプになります。騒音を極力抑えたタイプや、小型で扱いやすいタイプなどさまざまです。
2章:非溶接ポンプとその用途
非溶接ポンプは3種類に分類されます
先ほどご紹介した非溶接ポンプは主に3つに分類されます。
- ・遠心ポンプ
- 羽根車を用いて遠心力を生み出し、水の移動を行っているポンプです。下水道の送水ポンプに使われている渦巻ポンプや、少ない水を給水させるのに便利なデフューザーポンプがこのタイプに該当します。
- ・斜流ポンプ
- 羽根車の遠心力と羽根の揚力作用によって水の移動を行っているポンプです。遠心ポンプと軸流ポンプ、それぞれの性質を併せ持っています。
- ・軸流ポンプ
- 羽根の揚力作用によって水の移動を行っているポンプです。河川排水用として重宝されていますが、 反対に低流量・高揚程(高圧力)側での使用には向いていません。
3章:溶接式ポンプとその用途
往復ポンプと回転ポンプの2種類に分類されます
溶接式ポンプは往復ポンプと回転ポンプに分類され、その2つもさらに細かく種類が分かれます。
- ・往復ポンプ
- ピストン、あるいはプランジャーの往復運動によって液体の吸い込み・吐き出しができるタイプです。ピストンポンプ、プランジャーポンプ、ダイヤフラムポンプに細かく分類されます。ピストンポンプはシリンダー内のピストンが往復するタイプ、対してプランジャーポンプはプランジャーと呼ばれる円筒状の装置が往復するタイプです。最後にダイヤフラムポンプですが、こちらはダイヤフラムが動くことで吸水・排水を行うポンプのことで、別名・膜ポンプとも呼ばれています。
- ・回転ポンプ
- ローターや歯車(ギヤ)が回転することにより、液体の吸い込みや吐出しをするタイプになります。歯車ポンプ、ベーンポンプ、ネジポンプがあります。歯車ポンプは読んで字のごとく、歯車を使用したポンプになります。対してベーンポンプは、遠心力によって動くベーン(翼)が飛び出た構造になっています。最後にネジポンプですが、こちらは使われているネジ数によって1軸ネジポンプ、2軸ネジポンプ、3軸ネジポンプなどに分類されます。
4章:特殊型ポンプ
特殊型ポンプについても理解を深めましょう
非溶接ポンプや溶接式ポンプ同様、特殊型ポンプもいくつかの種類に分類できます。
- ・噴射ポンプ(インジェクションポンプ)
- このタイプのポンプは、ディーゼルエンジンに必要不可欠です。ディーゼルエンジンの自然発火を手助けする役割を担っています。
- ・気泡ポンプ
- 別名・エアリフトとも呼ばれ、揚水管の一部を水中に入れて使うタイプになります。高粘度材料用タイプも存在します。
- ・水中ポンプ
- 残った風呂水を洗濯機に移すときに利用されます。女性でも扱いやすいように、コンパクトになっています。
まとめ
ポンプは種類が多いため、どれを買えば良いか迷ってしまう人もいるでしょう。そんなときは、思い切ってホームセンターなどで店員に相談してみてください。用途に沿った適切な商品を紹介してくれるはずです。