目次
1章:ビス・ネジ・ボルトの違い
2章:頭部の種類
3章:用途別の種類
4章:ビスの選び方
DIY で何かを作るとき、必ずといって良いほど必要になる部品がビスです。ビスとは、一般的 には小さな雄ネジのことを指しますが、DIY では、コーススレッドやドリルビス、タッピングビ スなど、自身で食い込んでいくタイプのネジをビスと呼んでいます。ここでは、DIY でよく使用 されるビスについて、種類や選び方など詳しくご紹介します。
1章:ビス・ネジ・ボルトの種類
ビスとネジの違いは何でしょうか?
ネジは、らせん状の溝のある部品の総称です。外側にらせん状の溝が入ったものを「雄ネジ(お ねじ)」、内側にらせん状の溝が入ったものを「雌ネジ(めねじ)」と分類しています。
ビスとは、対象物に雄ネジを使い、それ自身で直接打ち込めるネジのことを指すのが一般的で す。「ネジ」というグループの中に、ビスやボルト、雌ネジであるナットなどの種類があると考 えるとわかりやすいでしょう。
DIY で重宝されるビスですが、用途、材質、サイズ、頭の形状などさまざまな種類があります。それぞれビスの特性を知り、適材適所で使い分けましょう。
2章:頭部の種類
ビス(ネジ)の頭の形には実にさまざまな種類がありますが、ここでは基本的な頭の形をご紹介します。
3章:用途別の種類
ビスの種類は、タッピングビス、木ネジ、ドリルビスに大きく分けられます。木ネジは木材専用のネジです。ドリルビスはネジの先端にドリル状の刃がついていて、薄い鋼板などに直接打ち込めます。
木ネジ
木材同士をつなぐ際などに使うビスです。全ネジタイプと半ネジタイプがあります(写真は半ネジ)。全ネジは軸部分すべてに溝が切られていて、半ネジタイプはネジ山の下部分に溝が切られていません。半ネジタイプは、打ち込んだときに木材同士に引き合うような力が加わることで、隙間があきにくくなっています。逆に、全ネジタイプは、ネジを打ち込む際に木材にかかる力が 均等でなくなるため、隙間があきやすくなります。打ち込み時に隙間をあけないようにするため、接着剤やクランプなどでしっかり固定させてからネジを打ち込むようにします。
ドリルビス
ドリルビスは、先端がドリル刃状になっているため、下穴をあけずに打ち込むことができる便利なビスです。鋼鉄の薄いものから 10mm 程度の厚みに打ち込めるものまであります。
万能ビス
木ネジの一種。ネジ部に 40 度と 60 度の高低 2 種のネジ山が切られており、保持力が大きく、木部に関しては、文字通り何に対しても強く締結できるビスです。
タッピングビス
タッピングビスは、主に木材と薄い鋼板やプラスチックなどを固定する用途で使います。ドリルで下穴をあけてから使用します。補強金具など、はじめから穴のあいているものには、そのまま使用できます。
コーススレッド
木ネジの一種です。太さや長さのサイズが豊富で、高い保持力があり、DIY でよく使われます。一般的な木ネジよりネジの切り溝が荒くなっているため、打ち込みが早く効率的です。
コンクリートビス
コンクリートに下穴をあけてネジ込むだけのプラグ不要タイプと、下穴に差し込んだプラグにビスをネジ込むことで締結するタイプがあります。コンクリートの土台に木材や金属などを固定するときに使うビスです。
4章:ビスの選び方
ビスには、さまざまなサイズのものがあります。打ち込む素材によって、長さや太さを使い分 けましょう。木材同士の締結なら、打ち込む側の木材の厚みの 2.5~3 倍程度の長さのビスを使い ます。タッピングビスで金物を木材に取りつけるときは、裏側にビスの先が出ない長さのものを 選ぶ必要があります。木材の組み立てであれば、木ネジの半ネジタイプ、薄い鋼鉄板やプラスチックなどを木材に締結するときはタッピングビス、穴のあいていない金属板や鋼鉄板同士の締結にはドリルビス、屋外で使うならステンレス製、皿取りしてあるものに打ち込むなら皿ビスなど、最適なビス選びをしましょう。ただし、これでなくてはいけないというものではありません。ビ スの特長を良く理解して、目的・用途に合ったビスを選びましょう。