水栓(蛇口)の水漏れを自分で修理する方法
水栓(蛇口)からの水漏れは、水が垂れたり、にじんだりしている程度でも、放っておくと水道料金に影響します。修理専門の業者などに依頼すればすぐに解決できますが、出張費などが加わるために費用は割高です。少しでも出費を抑えたい方におすすめしたいのが、DIYで修理する方法。経験がないと水道まわりを触るのは怖いものですが、実は水栓周辺の水漏れはほとんどの場合は自分で直すことができます。
このコンテンツでわかること
- 水栓の基本的な構造としくみ
- 水漏れの原因と対処方法
- 各タイプの水栓の修理手順
- 必要な工具と交換部品の選び方
こんな方におすすめ
- 水栓から水漏れしている方
- 修理費用を節約したい方
- DIYで修理に挑戦したい方
- 水栓の構造を理解したい方
1章 水栓(蛇口)のしくみ
一般的に『蛇口』や『水道』と呼ばれている水道金物は、正しくは『水栓』といいます。この水栓まわりの水漏れは、ほとんどが部品の劣化によるもので、パッキンやコマなどの消耗部品を交換するだけで直すことができます。
単水栓の構造としくみ
単水栓の内部は隔壁で仕切られた2つの部屋からできています。隔壁には水が通る穴があり、ハンドルを閉めているときはコマについているパッキンが穴をふさいで水を止めます。ハンドルを緩めるとスピンドルが上がって水圧でコマが押し上げられ、すき間から水が流れて吐水します。
水栓修理に使用する工具
ウォーターポンププライヤー
支点の位置をずらすことで開口幅が変化し、大きなナットから小さなビスまでつかむことができます。口がギザギザになっているタイプは、金具を傷つけないように布をあてて使います。
モンキーレンチ
開口幅を調整できるボルト、ナット回しに便利な汎用のレンチです。水回りのナットを回す用途には、開口幅が22mm以上のサイズが必要です。
2章 単水栓、2ハンドル混合水栓の水漏れ修理
作業の前に必ず止水栓を閉めましょう
元栓の場所を確認し、作業前に必ず水を止めてください。うっかり閉め忘れて作業を始めると周囲を水びたしにしてしまうので、忘れないように注意しましょう。
流し台や洗面台に設置されている台付タイプの場合は、台の下に個別の止水栓がついています。手で回すハンドルタイプやマイナスドライバーで回すタイプがあるので、それぞれの仕様に合わせた方法で閉めてください。混合栓の修理をするときは、お湯と水の両方の栓を閉めてから作業しましょう。
吐水口から水が漏れる場合
ハンドルを閉めても吐水口から水漏れする場合は、コマパッキンの劣化が原因と考えられます。パッキンを交換するか、コマごと取り替えましょう。
交換用のコマには、パッキンを交換できる『ケレップ』、使い捨てタイプの『エスコマ』、節水効果のある『節水コマ』などがあります。水栓のサイズを確認して(一般家庭では13サイズが多い)必要なコマを用意しましょう。
コマの交換方法
手順1:カバーナットを緩める
ウォーターポンププライヤーなどを使い、カバーナットを反時計回りに回して緩めます。
手順2:スピンドルを取り外す
カバーナットをはずしたら、手でハンドルを緩めてスピンドルまでをまとめて取り外します。
手順3:コマを取り外す
水栓の内部にあるコマをピンセットなどでつまんで取り外します。
手順4:新しいコマに交換
パッキン、またはコマを新しいものに交換して、はずしたときと反対の手順で戻します。カバーナットの締めすぎに注意しましょう。
ハンドルの下から水が漏れる場合
ハンドルの下から水漏れしているのは、カバーナット内にある三角パッキンの劣化が原因です。新しいものと交換しましょう。
単水栓の修理方法
手順1:ハンドルを取り外す
ハンドル上部のカラービスを反時計回りに回してはずし、ハンドルを上に引き抜きます。
手順2:三角パッキンを交換
カバーナットを緩めて取り外し、三角パッキンとその下のパッキン受けを交換します。交換後は反対の手順で元に戻してください。
パイプの根元からの水が漏れる場合
パイプが回転するタイプ(自在水栓、ホーム水栓、洗濯機用水栓など)では、パイプのつけ根から水漏れすることがあります。水漏れに気づいたら、最初に水栓とパイプをつなぐナットが緩んでいないか調べ、緩んでいたらウォーターポンププライヤーで締めつけてください。緩んでいない場合は内部に使われているパッキンの劣化が疑われるので、新しいものに取り替えます。
手順1:パイプを取り外す
ウォーターポンププライヤーやモンキーレンチなどを使ってパイプナットを緩め、パイプを取り外します。
手順2:パッキンを交換
パイプパッキンとリングを交換して(パッキンは溝が上向き)、はずしたときと反対の手順でパイプを取り付けます。
水栓と壁の間から水が漏れる場合
水栓を壁にねじ込んでいる部分のシールテープが劣化している可能性があります。シールテープを新しいものに巻き直して水漏れを止めましょう。
ここで紹介するのは壁付タイプの修理方法です。台付タイプは修理の仕方が異なるので注意してください。
手順1:水栓を取り外す
水栓を反時計回りに回して取り外します。固くて手で回らない場合は、水栓レンチを使って緩めましょう。
手順2:シールテープを巻き直す
水栓金具のネジ部分と壁のネジ穴に残ったシールのカスを歯ブラシなどで擦ってきれいに取り除き、新しいシールテープを巻き直します。シールテープは軽く引っ張りながら、時計回りに5~6周巻きましょう。
手順3:水栓を取り付ける
水栓を壁にねじ込んで元に戻します。手で回して止まる程度の固さになるまで締め込み、垂直になったところで止めます。回し過ぎてから戻すとシールが傷んで水漏れの原因になるので、シールテープを巻くところからやり直してください。
3章 シングルレバー混合栓の水漏れ修理
最近はキッチン(台所)や洗面所などに使われている水栓のほとんどが、1本のレバーで水とお湯を出せるシングルレバー混合栓というタイプです。シングルレバー混合栓の場合は2ハンドル混合栓とは蛇口内部のしくみ、修理方法が異なるので、水漏れが発生したときには注意しましょう。
水漏れの多くはバルブカートリッジの故障が原因
シングルレバー混合栓の本体の内部には、レバーの上下、左右の動きに合わせて水量調整と温度調整を行う『バルブカートリッジ』という部品が内蔵されています。水漏れなどのトラブルは、ほとんどがこのバルブカートリッジの故障によるものです。
シングルレバー混合栓の水漏れ修理では、たいていバルブカートリッジの交換が必要になります。メーカーによって形状などが変わってくるので、修理の際にはメーカーと型番を確認してご自宅の水栓に適合したものを用意してください。
シングルレバー混合水栓の水漏れ箇所とその原因
吐水口からの水漏れ
水を完全に止めているときに吐水口からポタポタと水が漏れる症状です。原因はバルブカートリッジの劣化や故障です。バルブカートリッジを交換してください。
レバーの下からの水漏れ
シングルレバー混合水栓の多くは、レバーを上げて水を出し、レバーを下げて水を止める構造になっています(逆の場合もあります)。このうち水を出しているときにレバーの下から水が漏れる場合があります。もっともよく動かす部分なので、バルブカートリッジのどこかが摩耗して水が漏れている可能性があり、修理にはその交換が必要です。
胴体部分からの水漏れ
上のケースと同じように、水を出しているときに吐水パイプの根もとの上や下から水漏れが発生することがあります。この箇所からの水漏れは自分では修理できないので、修理業者に依頼するか本体を交換して対応しましょう。
シングルレバー混合水栓のバルブカートリッジ交換方法
バルブカートリッジの部分的な修理は難しいので、水漏れの修理ではバルブカートリッジを交換します。まずは水栓のメーカーと水栓の外側に書かれている型番を確認し、使用しているバルブカートリッジの型番を調べましょう。メーカーに問い合わせても、インターネットで検索しても調べることができます。
手順1:ハンドルの固定ネジをはずす
ネジは機種によってついている位置が異なります。位置を確認してからカバーをはずし、中にあるネジをはずします。
手順2:水栓を分解する
レバーを外し、続いて外カバーを手で回して取り外します。
手順3:カートリッジを取り外す
次に内カバーを工具を使ってはずし、バルブカートリッジ、パッキンを取り外します。
手順4:新しいカートリッジを取り付ける
バルブカートリッジ、パッキンを新しいものに交換したら、分解したときと反対の手順で組み立てます。内カバーの締め付け方が弱いと水漏れの原因になるので注意しましょう。
まとめ
水栓の水漏れ修理は、十分に自分で対応できるレベルの作業です。注意したいのは、サイズや型番を確認して自宅の水栓に適合する補修部品を用意することと、元栓を閉めてから作業することです。金具でケガをしないように注意して、DIYで水栓の修理を行いましょう。
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